矢口史靖「スウィングガールズ」を今更観てみる [国内映画]
矢口史靖作品は面白いと思う。「スウィングガールズ」も吹奏楽部やジャズ好きにもおススメしたい。2004年の作品だが、女子高生役には上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ等々、高校生役にも平岡祐太、高橋一生、高橋一生等々、先生役に竹中直人、白石美帆等々、他にも小日向文世、渡辺えり子、大倉孝二、佐藤二朗、谷啓、田中要次、江口のりこ等々とにかくキャストだけ見ても先駆者とルーキーのガチンコバトルだと思う。
メインはもちろん最終盤の演奏シーンで、出演者が実際に演奏しているというから驚きだ。
シーンは次々とテンポよく進んでいく。お笑い方向に向いているのかみんな演技がオーバーリアクションぽく感じるし、キャラクタ設定が濃いので、一息つくようなシーンが少ない。
舞台は東北の田舎町という設定から、みんなのなまりが濃いのが今では観られないだろうしレアだと思う。
< 個人的におすすめなシーンを紹介。>
- 一見優等生のような関口(本仮屋ユイカ)の控え目ながら、うれしそうに何度も中村(平岡祐太)にリコーダーを向けるシーンも秀逸だ。
- 中村が雪を投げつけられ、仕返しに友子(上野樹里)を追いかけるシーンがある。木の間を障害物のようにして逃げる友子が転んでしまい動かなくなる。追いつく中村に不意に仰向けになりじっと真顔で上を見つめる友子の顔のアップ。若い。
- 途中イノシシに追いかけられ、今でいうストップモーションを地でゆくカットがなんといっても最高だ。
あきらかに作り物のイノシシを効果的にムービー化した斬新さ、かつ必死の中にも面白カットを割り込ませる笑いのエッセンスがこの作品の醍醐味だと勝手に解釈した。
本作ではスウィングガールズとしての演奏シーンがある。最後はど派手に会場を沸かせるがそのメイキングシーンなどを収録したスペシャルエディションや、演奏シーンを収録したサントラCDなど本編には入りきらなかったコンテンツもあるので、是非チェックしたい。
映画データ
監督、脚本:矢口史靖
ジャンル:国内映画、学園
販売元:東宝
スウィングガールズ公式ガイドブック Swing a gogo!!
- 作者:
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
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