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追記)生誕90周年記念手塚治虫展 [茨城観光]

6月15日から始まった手塚治虫展に行ってきました。場所は千波湖畔にある茨城県近代美術館。隣に有料駐車場がありますが、この企画展の入場料を受付で支払うときに返金してもらえます。午前中に入ったのでかなり余裕で入れました。
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また入場料は一般980円ですが、美術館ホームページにある「入館料割引券(PDFファイル)」を印刷持参するかスマホ画面を提示することで団体料金で入ることができるそうです。
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■茨城県近代美術館~開館時間・休館日・料金ご案内
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/information/price/

今回の展示は手塚治虫の生誕からはじまります。小さいころから昆虫の模写にはじまり小学生からすでに漫画を描いていた事や、大病を克服し医学博士号を取得した事。
戦時中も漫画を描いて、治虫氏自身の体験からも人や生命についての疑問やメッセージを描きづつけていた。これが原点かと当時のスナップ写真や手塚家のフィルム映像、漫画で語っています。

図鑑から模写したというその絵はとても小学生が描いたというには思えないほどに精巧に描かれていて、とても昆虫が好きだったというだけでは理解できないほど手塚治虫の片鱗を見せつけられました。

ノートに描かれた漫画にしても物語としてオチまで考えてあるところが、漫画の原型になっているところに驚きました。

戦争は経験していないことなので、私にとっては映画のようなフィクションの感覚ですが、治虫氏は体験し、自らの経験をも漫画で表現しています。それはもう大きな絶望と苦しみ、生きのびた喜びを経験したからこその描写と内に秘めるメッセージなのかと思います。

ここには約300点の原稿が展示してあるそうですが、昔の原稿は今の原稿よりもだいぶ小さいにもかかわらずかなり繊細に描かれていることが分かりました。

もちろんカラー原稿も圧巻で、かなり接近して見てもビューティフル。細かいところまで丁寧に描かれていて、とにかく線が美しい。流れるような筆質が信じられない。

ものすごい多方面に連載していたと聞いていましたが、昆虫、花、人体などその精密さはずっと見ていても飽きないです。

他にも原稿の修正液の跡や、下書きの線、消しゴムで消した跡、未完の作品ネームもあって、もう時間が足りません。ぜひ午前中から観覧することをお勧めします。


さて、展示は漫画だけではありません。アニメーションもたっぷりあります。鉄腕アトムに始まり、虫プロ設立や挫折の苦しみ。手塚治虫が編み出した技法などが紹介されています。

漫画映画には今、朝ドラでもやっていますが、多くの人と時間が必要です。そこに毎週作るという当時としては絶対不可能な事を、できると信じて邁進していく手塚治虫の偉業は漫画でもアニメでも、これまでも、これからも続いているんだと思います。

アニメの作り方や実際の絵コンテ、漫画の創造(ストーリーやキャラクタ設定、セリフ、コマ割りなど)も展示してあって、作り手の気分で拝見できます。


最初から第一線で活躍し続ける理由。生み出されたキャラクターの魅力。果てしない想像力と発信力。それが今もまだ続いているのだから。もうそれは永遠の生命なんでしょうね。感動です。

余韻に浸っていると最後に、約6分の紹介ムービーがあります。音割れしていましたが、この展示をナレーションや本人の肉声を交えて紹介しています。ざっと見た人もこのムービーを見れば丸わかりです。


展示入り口(上写真)に治虫氏と鉄腕アトムの3Dキャラクタが立っています。中央には歴代キャラクタと一緒に収まる治虫氏の集合写真。
途中に、実際の治虫氏の作業机を再現した写真OK(フラッシュ厳禁)コーナーが設けられています。
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観覧後それらの写真などとハッシュタグをつけてSNSで紹介すると茨城県近代美術館オリジナルグッズをくれるとかくれないとか。
皆さんも観覧ついでに、オリジナルグッズをゲットしよう。


最後になぜ茨城で開催するのかと思っていましたが、常陸府中藩に手塚氏の先祖がいて「陽だまりの樹」という作品を描いているそうです。当時の文献を交えて紹介されています。

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